楽しい作文

子供たちの自由で楽しい作文を紹介します。

 「あの日のストライク」



 「ブーン。」

今ぼくは車に乗っている。ぼくの気持ちは、とてもワクワクしている。なぜかというとラウンドワンに行くからだ。

「ねえ、あと何分で着く。」

ぼくは、楽しみで何度も聞いてしまう。

「もうすぐ着きますよ。」

「やったあ。」

ぼくは、立ち上がるくらいよろこんだ。

「ガタン。」

車が止まった。やっとラウンドワンに着いた。ぼくは、ボーリングの球のようなにおいをかぎながら、中へ入っていった。

「カー、キー、ビー、ウーイーン。」

とてもうるさい音が聞こえてきた。ゲームセンターの音だ。そんな音を聞きながら進んで行った。

「バコーン。」

もっとすごくうるさい音が聞こえた。でもまだ、ぼくの心の楽しさの音の方が大きかった。

ボールとくつを選びにいく。くつは24・5センチで、ボールは8のSだ。



 やっと1ゲームが始まった。

「ええ、また一番目なの。」

とぼくは言った。とてもイライラしてきた。その勢いでぼくはおもいっきり投げた。

「おりゃあ。」

「がたん。」

すごい音がして、ボールは真っすぐ進んでいった。

「バーン、ドカーン、ガラガラ。」

すごい音がした。ようく見ると、右と左のはじっこにピンが残っていて、もっとイライラしてきた。そして2回目。ぼくは、横から左側のピンをななめにねらった。

「ゴロゴロガタン。」

ボールは真っすぐいって残り1ピンになった。とてもくやしかった。



 お姉ちゃんのお友達の妹が、投げた。その子は、まだ一年生の子だった。

「ガタッ。」

その子は、地面にほうり投げるように投げた。そのボールは真っすぐゆっくり進んでいった。

「コロコロ、バーン、バラバラ。」

なぜかピラミッドのようにピンがたおれていき、残り3ピンになった。2回目。

「ガタッ。」

すごい勢いでいったが横にいってしまった。



 次はお母さん。お母さんは、いつもとても重いボールを使っている。

「ガタッ。」

「ゴロ、スー、ギュバーン。」

お母さんはとてもボーリングが上手いので、もう残り1ピンだ。2回目。

「ゴロゴロバッ。」

そのままあたらず、ボールはいってしまった。



 次はお姉ちゃん。

「がんばって。」

お姉ちゃんの友達が言った。

「ガッゴロバーン。」

ピンが、ピラミッドのようにおれていった。でも、まだ3ピン残っている。2回目。

「ゴロガタッ。」

ピンに一ミリもふれず、ボールはいってしまった。



 次は、お姉ちゃんの友達が投げた。

「ゴロゴロバーン。」

すごい音がした。ピンが、トウガラシを食べたようにはじいた。

「ストライクだわ。」

「すごいよ。」

みんなで喜んだ。



 ぼくはそれを見て、すごくストライクをとりたくなっていっしょうけんめいはげんだ。

その時だった。

「ゴロゴロドッバッコ―、バコバーン。」

一番でかい音がした。ピンは、いん石が落ちてきたみたいに、めちゃくちゃ吹っ飛んだ。

「ストライクだ。」

「わあ、すごい。」

「やったね。」

その喜びはさっきのストライクより大きくて、なんだかまわりの人も喜んでいるようだった。



 それからみんなで写真をとって帰った。

「また、ラウンドワンに行こう。」